第11回 【 混合栄養のコツ 】

<産後は、母乳か人工乳か?> との問いに、「是非、母乳で。」と答える方もいらっしゃいますが、「出れば母乳で。でもこだわりはないので、母乳が足りないなら混合でかまわない。」という答えが、意外と多いかもしれません。

母乳で足りない分は、人工乳追加が必要ですが、そもそも母乳って直接吸わせると、具体的に何ml出ているのか、何ml飲めているのか判りません。母乳不足を感じたら、赤ちゃんが飲みたいだけ人工乳を追加しましょう。等と指導されますが、それを真に受けていると、母乳の分泌が減っていき、赤ちゃんがおっぱいを真剣に飲まなくなることがあります。人工乳で腹いっぱい。おっぱいいらないってことになってしまうわけです。お母さんの都合に合わせて、外出時はミルクで。預ける時はミルクで。夜はミルクで・・・。といきたいところでしょうが、おっぱいを吸わせる頻度が減ってくると、母乳分泌も減っていきます。眠いとき、グズったときにおっぱいがあると、随分助かるのですが、乳腺の機能が低下してしまうと、吸っても出てこないし、おしゃぶり代わりとしてのおっぱいもいらないよ。なんてことになりかねません。水道の蛇口を開け閉めするように、今は出て欲しいけど、今はいらない・・・。というわけにはいかないのです。それなりに乳腺を働かせなければ、ある程度の母乳分泌を維持することはできません。完全母乳でなくてもいいかもしれませんが、ある程度吸わせ続けなければ、混合どころか、完全ミルクになってしまいます。

 ① 人工乳の追加量が、多くなり過ぎないように気をつける
 ② おっぱいを吸わせない時間が、開き過ぎないように気をつける
 ③ 可能であれば、夜間もおっぱいを吸わせる

せめてこのくらいはやって頂くと、細く長く続けられるのではないでしょうか。もちろん、乳房の状態やお子さんのタイプのよってはこの限りではございませんので、お早めに乳房管理専門の助産師にご相談ください。

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